動脈管開存症

概要・推奨

概要

  • 動脈管は、正常な新生児では生後1~2日で機能的に閉鎖し、通常は生後2~3週で器質的に閉鎖します。
  • 動脈管が閉鎖せず開いたままの状態を動脈管開存症と呼びます。
  • 正期産児の動脈管開存症は、早産児の生後早期のものとは病態、重症度、治療法が異なります。
  • 治療は、高度の肺高血圧を合併する場合や、細く心雑音のない場合を除き、左心系の容量負荷の解除や感染性心内膜炎・血管内膜炎の予防を目的として行われます。

推奨

  • 正期産児では生後3ヵ月まで、早産児では修正月齢6ヵ月まで自然閉鎖の可能性があるため、血行動態に重大な影響がない場合は経過観察を行います。特に28週未満の早産児では、生後2週間以内の予防的治療は推奨されず、expectant management(経過観察的管理)が標準的アプローチです。左右短絡を有する中等度以上の大きさの動脈管で、解剖学的にカテーテル治療に適しており、他に外科手術を要する心血管系合併症がない場合は、カテーテル治療が推奨されます。これには、多呼吸や体重増加不良などの症状がある場合や、胸部X線検査や心エコー検査で肺血流増加や左心系の容量負荷所見が認められる場合が含まれます。
  • 左心系の容量負荷がなくても、動脈管による心雑音が聴取される場合は、カテーテル治療が考慮されます。
  • 生後6ヵ月以降であれば、低侵襲的なカテーテル治療が推奨されます。生後6ヵ月未満の場合は、外科手術が標準的な治療法です。