気分安定薬・抗精神病薬の副作用

概要・推奨

概要

  • 気分安定薬では、リチウムは治療域と中毒域が近く、血中濃度が1.5mEq/Lを超えると中毒を起こす可能性があるため、血中濃度モニタリングが不可欠です。ラモトリギンは、定められた用法・用量を逸脱すると重症薬疹のリスクが増加することが知られています。
  • 抗精神病薬、特にオランザピンやクエチアピンは、耐糖能異常(糖尿病)、脂質異常症、体重増加といった代謝系の副作用に注意が必要です。また、多くの薬剤でQT延長をきたす可能性があり、心電図によるモニタリングが重要となります。
  • 非定型抗精神病薬(AAP)では、体重増加、耐糖能異常、高プロラクチン血症、錐体外路症状などの有害作用のリスクがあります。
  • リチウムなどの気分安定薬は、有効血中濃度域と中毒域が近接しており、腎機能障害や甲状腺機能低下症などの副作用に注意が必要です。
  • ベンゾジアゼピン(BZD)受容体作動薬には、常用量依存、認知機能障害、筋弛緩作用による転倒、奇異反応(興奮、脱抑制など)のリスクがあります。
  • 気分安定薬の副作用も薬剤ごとに特徴があります。リチウムは治療域が狭く、中毒のリスクがあるため血中濃度のモニタリングが不可欠です。また、長期使用により腎機能や甲状腺機能に影響を及ぼす可能性があります。バルプロ酸やカルバマゼピンは、肝機能障害や血液障害のリスクがあり、特にバルプロ酸は催奇形性が確認されています。

推奨

  • リチウムは血中濃度を0.5~1.0mEq/Lに保つことが提案されます。投与初期や増量時は1週間に1度、維持療法中は2~3ヶ月に1度を目安に血中濃度を測定することが望ましいです。
  • ラモトリギンは重症薬疹のリスクを避けるため、添付文書に記載された用法・用量を遵守する必要があります。単剤療法では最初の2週間は25mg/日、バルプロ酸併用時は25mgを1日おきから開始します。
  • オランザピンとクエチアピンは糖尿病のリスクがあるため、投与前と投与1ヶ月後、その後は4~6ヶ月ごとに血糖値を測定し、定期的な体重および血清脂質関連の検査を実施することが提案されます。