A群レンサ球菌感染症

概要・推奨

概要

  • A群レンサ球菌は、小児における細菌性の急性咽頭炎・扁桃炎の最も頻度の高い原因菌です。ただし、急性咽頭炎・扁桃炎の原因はウイルスも多くみられます。
  • 好発年齢は4歳から9歳で、5歳にピークがみられます。
  • 3歳未満の小児では、A群レンサ球菌によって典型的な咽頭・扁桃炎を発症することはまれで、続発症であるリウマチ熱もほとんどみられないため、原則として抗菌薬治療の対象とはなりません。
  • 抗菌薬治療の目的は、臨床症状の改善、リウマチ熱や化膿性合併症の予防、および周囲への伝播防止です。
  • 抗菌薬を投与する前には、迅速抗原検査や細菌培養によってA群レンサ球菌の感染を確認することが重要です。これは、EBウイルスによる伝染性単核症など、臨床像が類似するウイルス感染症との鑑別のためでもあります。

推奨

  • A群レンサ球菌が検出された3歳以上の小児の咽頭炎・扁桃炎に対して、臨床症状の改善、リウマチ熱等の合併症予防、周囲への伝播防止を考慮した場合、ペニシリン系抗菌薬の投与が推奨されます。
  • 第一選択薬としてアモキシシリンの10日間経口投与が推奨されます。
  • 経口セファロスポリン系薬も使用可能ですが、より抗菌スペクトルが狭く安価であるため、ペニシリン系薬が望ましいとされています。