脳卒中による片麻痺
概要・推奨
概要
- 片麻痺は、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)によって大脳や脳幹の皮質脊髄路(錐体路)が損傷されることで生じる、身体の片側の運動麻痺です。
- 脳卒中の主要な症状および後遺症の一つであり、日常生活動作に大きな影響を及ぼします。
- 治療は、脳卒中の原因疾患に対する急性期治療と、機能回復を目指す亜急性期以降のリハビリテーション診療に大別されます。
- 急性期治療には経静脈的血栓溶解療法、機械的血栓回収療法、血圧管理、外科的治療などがあり、これらは脳の損傷拡大を防ぎ、片麻痺の重症化を抑制することを目的とします。
- 亜急性期以降は、運動療法を中心としたリハビリテーションが中心となり、課題特化型訓練、ロボット支援療法、電気刺激療法など、様々なアプローチが用いられます。
- 片麻痺に伴って生じる痙縮(筋肉のつっぱり)は機能回復を妨げることがあり、ボツリヌス毒素療法などの治療が行われます。
推奨
- 脳梗塞急性期において、適応を満たす患者さんには、遺伝子組み換え組織型プラスミノゲン・アクティベータ(rt-PA)の静脈内投与や、機械的血栓回収療法を行うことが勧められます。
- 中大脳動脈灌流域を含む広範な脳梗塞で適応を満たす症例に対して、硬膜形成を伴う外減圧術が勧められます。
- 脳出血急性期における血圧高値を、できるだけ早期に収縮期血圧140 mmHg未満へ降圧することは妥当です。