過敏性肺炎
概要・推奨
概要
- 過敏性肺炎は、特定の抗原を繰り返し吸入することで生じるアレルギー性・免疫性の肺疾患であり、肺実質と細気管支に炎症や線維化を引き起こします。
- 原因抗原は300種類以上知られており、職業に関連するものや、鳥、住宅内のカビ(真菌)など日常生活環境に存在するものが含まれます。
- 病型は、肺の線維化の有無によって「非線維性過敏性肺炎」と「線維性過敏性肺炎」に分類されます。
- 非線維性過敏性肺炎は主に炎症が主体で、多くは急性の経過をとります。細胞性過敏性肺炎とも呼ばれます。
- 線維性過敏性肺炎は肺の線維化を伴い、不可逆的な変化を来すことがあります。慢性の経過をたどり、進行すると特発性肺線維症(IPF)との鑑別が困難な場合や、予後不良となることがあります。
- 主な症状には呼吸困難、咳、体重減少、発熱や倦怠感などのインフルエンザ様症状があります。これらの症状は急性に出現することもあれば、数か月から数年かけて潜行性に進行することもあります。
- 診断は、原因抗原の特定、胸部HRCT所見、気管支肺胞洗浄(BAL)液中のリンパ球分画、病理所見などを総合的に評価して行われます。
- 治療の基本は原因抗原からの回避です。病状に応じて副腎皮質ステロイドなどの薬物療法が行われます。進行性の線維化を示す症例には、抗線維化薬の使用も考慮されます。
推奨
- 新たに間質性肺疾患を認めた患者において、過敏性肺炎の原因となりうる誘発物質を特定するために特別な質問票を用いることは、推奨も提案もされません。しかし、質問票を開発し検証することは推奨されます。
- 新たに間質性肺疾患を認めた患者において、過敏性肺炎に関連する抗原に対する血清IgG抗体検査(複数)を実施することが提案されます。
- 非線維性過敏性肺炎が鑑別に含まれる場合、気管支肺胞洗浄(BAL)によるリンパ球細胞分析が推奨されます。