真菌性鼻副鼻腔炎(副鼻腔真菌症)
概要・推奨
概要
- 真菌性鼻副鼻腔炎(副鼻腔真菌症)は、真菌の鼻副鼻腔粘膜への浸潤の有無により、非浸潤型と浸潤型に大別されます。
- 非浸潤型は、真菌に対する免疫応答の違いによって、慢性非浸潤型(寄生型, fungus ball, fungal colonization)とアレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎(AFRS)に分類されます。
- 浸潤型は、病態の進行速度により、数日から4週間以内に進行する「急性浸潤型」と、4週間以上かけて進行する「慢性浸潤型」に分類されます。
推奨
- 慢性非浸潤型(寄生型, fungus ball, fungal colonization)では、内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)による罹患洞の開放と真菌塊の除去が推奨されます。抗真菌薬の内服や外用は不要とされています。
- 浸潤型では、病理組織学的検査による真菌の粘膜内浸潤の証明が診断に重要です。早期診断の補助として、血清アスペルギルス抗原検査が有用です。ムーコルが原因の場合は、血清β-D-グルカンは有用ではありません。
- 浸潤型の治療は、可能な範囲での外科的な病巣除去と、抗真菌薬の全身投与を組み合わせて行うことが推奨されます。第一選択薬として、アスペルギルス属に対してはボリコナゾール、ムーコル目に対してはアムホテリシンBリポソーム製剤が推奨されます。