子宮内膜症
概要・推奨
概要
- 子宮内膜症は、子宮内膜あるいはその類似組織が異所性に存在する、病理学的には良性の疾患です。
- 全身の慢性炎症性疾患として捉えられており、罹患そのものが早産などの産科合併症や心血管疾患のリスクとなることが示唆されています。
- 主な症状は疼痛と不妊であり、確定診断された患者の88%に月経痛がみられ、月経時以外の下腹部痛、腰痛、性交痛、排便痛なども高頻度にみられます。
- 思春期から閉経後まで、様々なライフステージにおいて女性のQOL(生活の質)を著しく損なう慢性疾患であり、治療が困難な場合があります。
- 治療は、疼痛制御、病勢進行の抑制、妊孕性の温存を主な目的とし、薬物療法、外科的治療、不妊治療などから、患者の年齢や挙児希望の有無などを考慮して個別に選択されます。
推奨
- 診断は、問診、内診、超音波検査やMRI検査などの画像診断、血液検査(CA125など)を組み合わせて臨床的に行われます。
- 確定診断は腹腔鏡検査による病変の確認と組織学的診断によってなされます。
- 疼痛に対しては、第一選択としてNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)や、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(OC/LEP)、プロゲスチン製剤(ジエノゲストなど)による薬物療法が推奨されます。