食道異物・気管異物
概要・推奨
概要
- 気道異物および食道異物は、生命を脅かす可能性がある緊急性の高い病態です。
- 気道異物は気道閉塞から窒息に至る危険性があり、一刻の猶予もない場合があります。小児では豆類、高齢者では義歯や食物(餅など)が多くみられます。
- 食道異物は、食道穿孔、縦隔炎、大動脈穿孔などの重篤な合併症をきたすことがあります。小児では硬貨やボタン電池、高齢者では義歯や薬剤のPTP包装が多くみられます。
- 特にボタン電池は、短時間で化学熱傷による消化管壁の損傷を引き起こすため、緊急の摘出が必要です。
- 診断においては異物誤飲・誤嚥のエピソードの聴取が最も重要ですが、X線やCTなどの画像診断も有用です。確定診断は内視鏡によって行われます。
- 治療の基本は内視鏡(硬性鏡または軟性鏡)による異物摘出ですが、外科的摘出が必要となる場合もあります。
- 診療には耳鼻咽喉科、外科、内科、小児科、救急科、麻酔科など、多くの診療科による協力体制が不可欠です。
推奨
- 異物誤飲・誤嚥が疑われる場合、詳細な病歴聴取を行うことが推奨されます。
- 小児において、急に咳き込み始めたり、遷延・反復する呼吸器症状がみられたりする場合には、気道異物を念頭におくことが推奨されます。
- 気道異物を疑った場合は、診断と治療を兼ねて、早期に気管支鏡検査で気道内を確認することが重要です。