挙児希望(不妊)

概要・推奨

概要

  • 不妊症の原因検索は、女性側と男性側の両方に対して系統的に行われます。
  • 女性側の一次検査には、基礎体温測定、超音波検査による子宮・卵巣の観察、ホルモン値を測定する内分泌検査、クラミジア感染の有無を調べる検査、卵管疎通性検査、頸管因子検査が含まれます。
  • 男性側の一次検査としては、精液検査が行われます。
  • これらの一次検査で明らかな原因が特定されない場合は、原因不明不妊と診断されますが、腹腔鏡検査や子宮鏡検査などより詳細な検査によって、軽症の子宮内膜症や卵管周囲癒着、子宮内膜ポリープなどの原因が見つかることもあります。
  • 不妊症の治療方針を決定する上で、女性の年齢と不妊期間は非常に重要な要素となります。
  • 不妊症とは、生殖年齢の男女が妊娠を希望し、1年間避妊をしないで性交を行っているにもかかわらず、妊娠が成立しない状態を指します。
  • ただし、女性が35歳以上の場合には6か月、40歳以上の場合は期間を問わず、不妊症として検査や治療を開始することが考慮されます。
  • 日本の調査では、不妊の検査や治療を経験したことのある夫婦は18.2%で、約5.5組に1組と報告されています。
  • 不妊症の原因は、女性側、男性側、あるいはその両方に存在します。不妊カップルの約半数には男性因子が認められています。
  • 女性側の原因としては、排卵障害、卵管因子、子宮因子、免疫因子などがあります。
  • 男性側の原因としては造精機能障害が約8割を占め、その半数以上は原因が特定できない特発性です。その他に性機能障害や精路通過障害などがあります。
  • 女性の加齢は妊孕性を低下させる重要な因子であり、主に卵の質の低下が原因とされています。加齢に伴い、卵子の染色体異数性が増加し、流産率が上昇します。

推奨

  • 不妊症の治療は、特定された原因、女性の年齢、不妊期間などを考慮して、タイミング指導、薬物療法、人工授精、生殖補助医療などが選択されます。
  • 排卵障害がある場合、第一選択としてクロミフェンクエン酸塩による排卵誘発が推奨されます。クロミフェンクエン酸塩で効果が見られない場合は、ゴナドトロピン療法や腹腔鏡下卵巣開孔術が検討されます。
  • ゴナドトロピン療法を行う際は、多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクを低減するため、低用量から開始し、超音波検査などで卵胞の発育を慎重にモニタリングすることが推奨されます。