血尿

概要・推奨

概要

  • 血尿は、尿の色で判断できる肉眼的血尿と、尿検査で指摘される顕微鏡的血尿に大別されます。
  • 肉眼的血尿は、尿1L中に血液1mL以上を含むものを指します。
  • 顕微鏡的血尿は、肉眼では血尿を認めず、尿沈渣検査法で尿中赤血球が5個/HPF以上、または無遠心尿での測定で20個/μL以上認められるものと定義されます。
  • 血尿の原因は、腎臓の糸球体から出血する「糸球体性血尿」と、それ以外の尿路(腎盂、尿管、膀胱、尿道など)から出血する「非糸球体性血尿」に分類されます。
  • 尿中赤血球の形態(変形赤血球か均一赤血球か)や、赤血球円柱の有無を尿沈渣で確認することが、糸球体性か非糸球体性かを鑑別する上で有用です。
  • 糸球体性血尿は、IgA腎症などの腎炎が原因となることが多く、蛋白尿や腎機能低下を伴う場合は腎臓内科での精査が必要です。
  • 非糸球体性血尿は、尿路結石、感染症、悪性腫瘍(尿路上皮癌、腎癌など)といった泌尿器科疾患が原因となることがあり、泌尿器科での精査が必要です。
  • 小児の血尿は学校検尿で発見されることが多く、原因としては菲薄基底膜病、IgA腎症、高カルシウム尿症などが挙げられます。小児の血尿の原因として悪性腫瘍はまれです。

推奨

  • 血尿を診断するための採尿は、中間尿の採取を原則とします。採尿後は、赤血球が崩壊するため、速やかに(原則4時間以内に)検査を実施することが推奨されます。
  • 尿試験紙法で潜血陽性となった場合は、尿沈渣検査を行い、赤血球の存在を確認することが推奨されます。
  • 成人において、尿沈渣で変形赤血球や赤血球円柱が認められる場合や、蛋白尿、腎機能低下を伴う場合は、糸球体疾患を疑い腎臓内科専門医への紹介が推奨されます。