良性発作性頭位めまい症
概要・推奨
概要
- 良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、特定の頭位をとったり、頭を動かしたりすることによって誘発される、めまいを主症状とする末梢性めまい疾患です。
- めまいの持続時間は通常1分以内で、難聴、耳鳴りなどの聴覚症状や、めまい以外の神経症状を伴うことはありません。
- めまいを主訴とする疾患の中で最も頻度が高く、生涯有病率は2.4%、1年有病率は1.6%と報告されています。
- 病態は、内耳の耳石器から剥がれた炭酸カルシウムの結晶(耳石)が、半規管の中に迷入する「半規管結石症」や、半規管の感覚器であるクプラに付着する「クプラ結石症」によるものとされています。
- 女性に好発し、男女比は男性1人に対して女性1.5〜2.2人とされています。好発年齢は50代から70代です。
- 罹患する半規管は後半規管が最も多く、全体の85〜95%を占め、次いで外側半規管が5〜15%とされています。
推奨
- 後半規管型BPPVに対して耳石置換法は有効であるため、行うよう強く推奨されます。代表的なEpley法は、無治療や非特異的なBrandt-Daroff法よりも効果が高いとされています。Semont法とGanz法の効果はEpley法と同等です。
- Epley法を同日中に繰り返して行うことは考慮してもよいが、十分なエビデンスはありません。一度の施行で高い効果が認められるため、繰り返しによる上乗せ効果は少ないとされています。
- 後半規管型BPPVに対する耳石置換法中に乳突部バイブレーションの併用を考慮してもよいが、併用の効果が高いことを示すエビデンスは乏しいです。