ハンセン病

概要・推奨

概要

  • ハンセン病は、らい菌(Mycobacterium lepraeまたはMycobacterium lepromatosis)によって引き起こされ、主に皮膚と末梢神経に病変が現れる慢性疾患です。
  • 現在は有効な治療法があり、外来での治療が可能で、治癒する病気です。
  • 診断は、知覚障害を伴う皮疹、末梢神経の肥厚や運動障害、抗酸菌の検出、病理組織検査などを総合的に組み合わせて行われます。
  • 治療の基本は、リファンピシン、ジアフェニルスルホン、クロファジミンを用いた多剤併用療法(MDT)です。
  • 治療期間は、菌に対する免疫状態に基づく病型(少菌型と多菌型)や菌量によって異なり、半年から数年かかります。
  • 治療中に約半数の患者さんで「らい反応」と呼ばれる急性の炎症症状が起こることがあります。
  • らい反応は、皮疹の増悪、神経痛、発熱などを引き起こし、神経障害による手足の変形や視力低下などの後遺症を防ぐために、迅速かつ適切な治療が重要です。
  • 神経麻痺によって起こりうる後遺症や視力障害に対する予防やケアも治療の重要な要素です。

推奨

  • ハンセン病の治療は、世界保健機関(WHO)の多剤併用療法(MDT)を基本として採用することが推奨されます。
  • 病型分類は、菌陽性または皮疹が6個以上の場合を多菌型(multibacillary: MB)、菌陰性かつ皮疹が5個以下の場合を少菌型(paucibacillary: PB)とします。病型が確定できない場合は、多菌型の治療法が推奨されます。
  • 少菌型(PB)では、リファンピシン、ジアフェニルスルホン、クロファジミンによる3剤併用療法を6か月間行うことが推奨されます。