顔面紅斑

概要・推奨

概要

  • 顔面紅斑は、顔に生じる赤い発疹の総称です。
  • 全身性エリテマトーデス(SLE)では、鼻梁から鼻唇溝にかけて広がる蝶形紅斑が特徴的な症状としてみられ、平坦な場合も隆起する場合もあります。
  • 皮膚筋炎(DM)では、両側または片側の眼瞼にみられる紫紅色の浮腫性紅斑(ヘリオトロープ疹)が特徴です。頬部、前額、耳介などにも紅斑がみられることがあります。
  • その他、接触皮膚炎では化粧品や外用薬、サンスクリーン剤、花粉などの原因物質が付着した部位に紅斑を生じます。酒皶や酒さ様皮膚炎では鼻や頬、口周りに持続的な紅斑や毛細血管拡張を特徴とします。
  • 顔面紅斑は単一の疾患ではなく、SLEや皮膚筋炎などの膠原病、接触皮膚炎、酒皶、尋常性痤瘡、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎など多様な疾患が原因となるため、皮疹の分布と随伴する全身症状から原因疾患を絞り込みます。

推奨

  • 顔面紅斑を診た際は、皮疹の分布(露光部か、抗原の接触部位か、脂漏部位か)、随伴する皮疹(面皰・毛細血管拡張・鱗屑・ヘリオトロープ疹・ゴットロン徴候)、全身症状(発熱、関節症状、筋力低下、光線過敏)を確認し、原因疾患を鑑別することが推奨されます。
  • 鑑別に応じて検査を選択することが推奨されます。膠原病を疑う場合は抗核抗体をはじめとする自己抗体検査を、接触皮膚炎を疑う場合はパッチテスト(光線の関与が疑われる場合は光パッチテスト)を行います。
  • 全身性エリテマトーデス(SLE)が疑われる顔面紅斑の診断には、米国リウマチ学会(ACR)分類基準やSystemic Lupus International Collaborating Clinics(SLICC)分類基準を参考にすることが推奨されます。