肺サルコイドーシス
概要・推奨
概要
- サルコイドーシスは原因不明の全身性肉芽腫性疾患であり、肺はその最も高頻度な罹患臓器です。
- 病変は、縦隔・肺門リンパ節、肺野、気道、胸膜に生じ、胸部X線写真でみられる両側肺門リンパ節腫脹(BHL)が特徴的な所見です。
- 肺野病変はリンパ路に沿って広がる特徴があり、粒状影や斑状影など多彩な画像所見を呈し、多くは上肺優位に分布します。
- 症状は乾性咳嗽、呼吸困難、胸痛などがみられますが、検診などで発見される無症候性のことも少なくありません。
- 診断には、胸部画像検査に加えて、気管支鏡を用いた肺生検やリンパ節生検により、乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を証明することが重要です。
- 臨床経過は多様であり、約3分の2の症例は自然寛解しますが、10〜20%の症例は慢性化、進行性の経過をたどります。
推奨
- 日常生活に支障をきたす呼吸困難や咳嗽などの呼吸器症状がある場合や、肺野病変が進行して呼吸機能障害が悪化する場合が治療の適応となります。
- 両側肺門リンパ節腫脹のみの場合や、症状がなく呼吸機能が安定している肺野病変は、無治療で経過観察することが推奨されます。
- 肺サルコイドーシスの治療薬としては、経口副腎皮質ステロイド薬が第一選択です。