頭痛

概要・推奨

概要

  • 日本の大規模疫学調査によると、慢性頭痛を有する人は約4,000万人と推定されています。
  • 一次性頭痛のうち、片頭痛の年間有病率は8.4%で、特に20〜40歳代の女性に多くみられます。緊張型頭痛の年間有病率は22.4%で、一次性頭痛の中では最も有病率が高い疾患です。
  • 片頭痛は、世界の疾病負担研究において、障害生存年数(YLD)が増加する疾患の第2位に位置づけられており、個人の日常生活や社会経済における負担が非常に大きい疾患です。
  • 頭痛の分類および診断は、国際頭痛分類第3版(ICHD-3)に準拠して行われます。
  • ICHD-3では、頭痛を原因疾患のない「一次性頭痛」と、他の疾患が原因となる「二次性頭痛」に大きく分類しています。
  • 一次性頭痛は、片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)、その他の一次性頭痛に分けられます。
  • 二次性頭痛の原因には、頭頸部外傷、血管障害、感染症など、様々な疾患があります。
  • 頭痛診療においては、まず生命に関わる可能性がある二次性頭痛を除外することが最も重要です。

推奨

  • 頭痛の分類・診断は、国際頭痛分類第3版(ICHD-3)に準拠して行うことが推奨されます。
  • 二次性頭痛を疑う危険な兆候(レッドフラッグ)に注意し、積極的な検索を行うことが推奨されます。レッドフラッグには、突然発症する激しい頭痛、50歳以降に初発の頭痛、神経脱落症状の合併、発熱、悪化傾向のある頭痛などが含まれます。
  • レッドフラッグを認める場合や、くも膜下出血(SAH)などの重篤な疾患が疑われる場合には、CTやMRIなどの画像検査を速やかに行うことが推奨されます。画像検査で異常がない場合でも、SAHが強く疑われる場合は、腰椎穿刺を考慮します。