慢性進行性肺アスペルギルス症
概要・推奨
概要
- 慢性進行性肺アスペルギルス症(CPPA)は、慢性壊死性肺アスペルギルス症(CNPA)と慢性空洞性肺アスペルギルス症(CCPA)を統合した疾患概念として提唱されています。
- 主に、陳旧性肺結核や肺非結核性抗酸菌症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、肺嚢胞を含む空洞性病変、気管支拡張症、糖尿病、胸部外科手術後など、肺に空洞性の基礎疾患を持つ患者に発症します。
- 1か月以上持続する咳嗽、喀痰、血痰・喀血、発熱、体重減少、呼吸困難などの呼吸器症状や全身症状に加え、白血球、CRP、血沈などの炎症マーカーの上昇がみられます。
- 胸部画像検査では、新たな空洞性陰影の出現、既存の空洞性陰影の拡大、空洞壁の肥厚(空洞周囲浸潤影の拡大)、胸膜肥厚の進行、鏡面形成、真菌球様の陰影の増悪などの所見が認められます。
- 広域抗菌薬や抗抗酸菌薬に反応せず、増悪と寛解を繰り返すことが特徴です。
推奨
- 治療は活動性の評価に基づいて行われ、重症度に応じて注射薬による初期治療と経口薬による維持療法が選択されます。
- 活動性が高いと判断された場合、初期治療として抗真菌薬の全身投与が行われます。初期治療には、アゾール系薬のボリコナゾールまたはイサブコナゾール、キャンディン系薬のミカファンギンまたはカスポファンギンが推奨されます。
- 第二選択として、リポソーマルアムホテリシンBも考慮されます**(※イトラコナゾール注射薬は現在販売中止となっているため、最新のガイドラインからは省かれています)