前立腺炎

概要・推奨

概要

  • 急性前立腺炎は、38℃以上の発熱や全身倦怠感といった全身症状と、排尿痛、頻尿、尿意切迫感、排尿困難、会陰部の不快感や痛みなどの局所症状を呈します。
  • 検査所見では、検尿で膿尿や細菌尿が認められ、血液検査では白血球増多やCRP上昇などの炎症所見がみられます。
  • 直腸診では、圧痛と熱感を伴う腫大した前立腺を触知します。
  • 原因微生物の約6割はEscherichia coliで、その他にグラム陰性桿菌が約2割、グラム陽性球菌が約2割を占めます。
  • 下部尿路の処置歴がある場合は、薬剤耐性菌が原因である可能性に留意する必要があります。
  • 重症化した場合、約1〜2%で前立腺膿瘍を併発することがあり、その際は外科的なドレナージが必要となります。
  • 尿閉をきたした場合には、超音波ガイド下での膀胱瘻造設や、尿道カテーテル留置が必要となることがあります。

推奨

  • 原因菌を特定するため、尿培養および薬剤感受性試験の実施が推奨されます。
  • 菌血症や敗血症が疑われる場合には、血液培養検査も推奨されます。
  • 治療薬としては、前立腺への組織移行が良好なキノロン系薬や、急性感染時に良好な移行性を示すβ-ラクタム系薬が推奨されますが薬剤耐性に注意が必要です。