気管支喘息
概要・推奨
概要
- 気管支喘息は、「気道の慢性炎症を本態とし、変動性を持った気道狭窄による喘鳴、呼吸困難、胸苦しさや咳などの臨床症状で特徴付けられる多様性を有する疾患」です。
- 気道炎症には、好酸球、リンパ球、マスト細胞、好中球などの炎症細胞、気道上皮細胞、線維芽細胞、気道平滑筋細胞などの気道構成細胞、および2型サイトカインなどの種々の液性因子が関与します。
- 基礎病態は主に2型炎症が関与する気道の慢性炎症であり、アレルギー性炎症とも呼ばれます。一方で、2型炎症の寄与が希薄な低タイプ2喘息(非2型喘息)も認められます。
- 持続する気道炎症は、気道粘膜の傷害とそれに引き続く気道構造の変化(リモデリング)を誘導し、非可逆性の気流制限をもたらすことがあります。
- 喘息の管理目標は、「症状のコントロール」と「将来のリスク回避」の2点に集約されます。
- 症状コントロールの目標は、危険因子を回避・除去し、適切な薬物治療により気道炎症を抑制して良好な呼吸機能を達成し、健常人と変わらない日常生活を送れるようにすることです。
- 将来のリスク回避の目標は、喘息死や急性増悪の予防、呼吸機能低下の抑制、治療薬の副作用発現の回避、健康寿命の延長です。
- 治療下で1年以上にわたり経口ステロイド薬の使用がなく、増悪がなく、症状がコントロールされ、呼吸機能が最適化された状態を「臨床的寛解」といいます。
推奨
- 成人喘息の診断では、詳細な問診が重要です。初期治療として中用量ICS/LABAに対する反応性(臨床症状の改善)が良好であれば、喘息の臨床診断が確実となります。
- 長期管理において、呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)に基づく管理を行うことが提案されます。
- 軽症の成人喘息患者の長期管理において、有症状時のみのICS/ホルモテロール配合剤の使用(間欠吸入)を選択肢の一つに加えることが提案されます。