腫瘍による脊髄圧迫
概要・推奨
概要
- 腫瘍による脊髄圧迫は、腫瘍学的緊急症(oncologic emergency)の一つであり、迅速な対応が必要です。
- 脊椎転移は全がん患者の約30%に発生し、そのうち5~10%(全担がん患者の約10%前後)に神経圧迫による症状が発生すると報告されています。
- 症状は日~週単位で亜急性に進行することが多いですが、数時間で麻痺が完成することもあります。
- 治療のタイミングを逸すると不可逆的な脊髄麻痺に至るため、診断・治療には緊急性が求められます(発症後24時間以内に全脊椎MRIなどの画像検査を行い、24時間以内の治療開始が目安となります。)。
- がん患者にみられる背部痛、下肢の脱力感、しびれなどの神経症状は、脊髄圧迫を疑う重要な徴候です。
推奨
- 脊髄圧迫が疑われる場合、速やかに全脊椎MRIなどの画像検査を行い、診断することが推奨されます。
- 麻痺症状が出現している場合には、来院後48時間以内を目安に可及的早期に治療を開始することが望まれます。
- 初期治療として、腫瘍に伴う脊髄浮腫の軽減を期待し、ステロイド(デキサメタゾン8~16mg)の投与を開始することが多いです。