COVID-19(新型コロナウイルス感染症)

概要・推奨

概要

  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2による急性呼吸器感染症です。
  • 2019年12月に中国で初めて確認された後、パンデミックとなり、2023年5月に世界保健機関(WHO)は国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)の終了を宣言しました。
  • 感染・伝播性が高いB.1.1.529系統(オミクロン)とその亜系統が流行の主流となって以降、毒力は低下し、重症化する症例の割合は低下しました。
  • 潜伏期間は1~7日(中央値2~3日)です。
  • 感染経路は、主に感染者から1~2m以内の距離で、病原体を含む飛沫・エアロゾルを吸入することです。換気が悪い屋内では、感染者から遠い場所でも感染します。ウイルスを含む飛沫や環境表面に触れた手指で粘膜を触ることでも感染します。
  • 感染性のある期間は発症前から発症後5~10日とされていますが、免疫不全状態にある患者などではウイルス排出が長期間持続することがあります。。
  • 主な症状は、咽頭痛、鼻汁・鼻閉といった上気道症状に加え、倦怠感、発熱、筋肉痛といった全身症状です。軽症の患者では発症後1週間以内に症状は軽快することが多いです。
  • 発症から3カ月を経過した時点で何らかの症状が2カ月以上持続し、他の疾患による症状として説明がつかない場合には、罹患後症状の可能性があります。
  • 高齢や基礎疾患などの重症化リスクの高い一部の患者では、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や多臓器不全に至ることがあります。
  • 高齢者では発熱を伴わず、せん妄を認めるなどの非典型的な症状を呈することがあります。
  • 小児は一般に軽症ですが、2歳未満や重篤な基礎疾患がある場合は重症化に注意が必要です。
  • 妊娠後半期に感染した妊婦は、重症化しやすいとされています。
  • 再感染は、オミクロン流行が始まってから世界中で報告が増加しています。
  • 剖検例の検討では、主にⅡ型肺胞上皮細胞へのウイルス感染によるウイルス性肺炎が認められます。重症例では、びまん性肺胞傷害(DAD)の所見が特徴的です。

推奨

  • 重症度評価のため、パルスオキシメーターによる経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)の測定が望ましいです。
  • 重症化リスクの高い軽症から中等症Ⅰの患者に対しては、入院や死亡を減らすために、早期に抗ウイルス薬(ニルマトレルビル/リトナビル、レムデシビル、モルヌピラビル)を投与することが推奨されます。
  • エンシトレルビルは、高熱・強い咳症状・強い咽頭痛などの臨床症状がある場合に処方を検討します。