急性白血病
概要・推奨
概要
- 急性白血病は、急性リンパ性白血病(ALL)と急性骨髄性白血病(AML)に大別されます。
- ALLは小児の悪性腫瘍の中で最も頻度が高い疾患で、国内では年間約500-600例が発症します。一方、AMLは小児白血病の約25%を占め、年間約180例が新規に診断されます。
- 化学療法の進歩は顕著であり、特に小児ALLでは75-85%の無イベント生存率、80-90%の全生存率が達成されています。
- 治療方針は、分子遺伝学的性質や微小残存病変(MRD)などの治療反応性に基づくリスク層別化によって決定されます。
- 化学療法が治療の主体ですが、再発リスクの高い高危険群や再発例に対しては、同種造血細胞移植が標準的な治療選択肢の一つです。
- 近年、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法などの免疫療法が導入され、特に再発・難治性のALLの治療戦略は大きな転換点を迎えています。
- 長期生存率の向上に伴い、治療終了後の晩期合併症による生活の質の低下が課題となっています。
推奨
- 急性リンパ性白血病(ALL)の第一寛解期における同種造血細胞移植は、B-ALL with BCR::ABL1で微小残存病変(MRD)陽性の場合、1歳未満発症KMT2A再構成陽性の高リスク群、治療反応不良例(寛解導入療法後非寛解、早期強化療法後MRD陽性)などに推奨されます。
- 低二倍体ALLに対しては、第一寛解期での一律の同種造血細胞移植は推奨されません。
- 再発ALLでは、再発時期、部位、免疫学的亜型、治療反応性などに応じて同種造血細胞移植が推奨されます。特に、高リスクと判断される再発症例では第二寛解期での移植が推奨されます。