脱水・輸液の方法

概要・推奨

概要

  • 脱水とは、体の水分量、特に循環血液量が減少した状態を指します。
  • 輸液療法は、経口での水分、電解質、栄養の摂取が不十分な場合に、体液の異常を是正したり、生命維持に必要な成分を補給したりする目的で行われます。
  • 脱水は、水とナトリウムの喪失バランスによって、高張性脱水、等張性脱水、低張性脱水に分類されます。
  • 高張性脱水は、水分の喪失がナトリウムの喪失より多い状態で、強い口渇感が特徴です。水分の経口摂取が困難な乳幼児や意識障害のある患者で発生しやすいとされます。
  • 低張性脱水は、ナトリウムの喪失が水分の喪失を上回る状態で、循環血液量の減少が著しく、起立性低血圧、頻脈、皮膚ツルゴールの低下などがみられます。
  • 輸液製剤には、水・電解質を補給する電解質輸液、栄養を補給する栄養輸液、循環血漿量を増やす血漿増量薬などがあり、病態に応じて選択されます。
  • 電解質輸液製剤は、細胞外液とほぼ等張の組成で循環血漿量の低下した病態に用いられるものや、細胞内液の補充や自由水の供給を目的とするものなどがあります。

推奨

  • 脱水の評価には、問診での水分・塩分摂取状況、口渇感の有無、体重の変化の確認に加え、理学的所見として起立性の脈拍増加や低血圧の有無を確認することが推奨されます。
  • 非侵襲的で簡便な指標として、超音波エコーによる下大静脈径の観察を体液量評価に加えることが推奨されています
  • ショックのように循環動態が不安定な緊急時には、循環血液量を維持し血圧を保つことが最優先され、まず乳酸リンゲル液で速やかに輸液を開始することが推奨されます。