ギラン・バレー症候群

概要・推奨

概要

  • ギラン・バレー症候群は、多くの場合、発症前4週以内に感染などの先行イベントを伴う両側性の弛緩性運動麻痺を主症状とする、免疫介在性の急性多発ニューロパチーです。
  • 臨床経過は単相性で、症状は4週以内にピークに達し、その後は改善傾向となります。
  • 病型には、脱髄性の急性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(AIDP)、軸索性の急性運動性軸索型ニューロパチー(AMAN)、急性運動感覚性軸索型ニューロパチー(AMSAN)、およびフィッシャー症候群などが含まれます。
  • 発症は全年齢層にみられ、男性に多く、高齢になるほど発症率は増加します。
  • 約60%の症例で、末梢神経に存在する糖脂質に対する自己抗体が急性期の血清中に検出されます。
  • 症状のピーク時には約80%の症例が自力歩行不能となり、免疫治療を行った場合でも約40%に何らかの後遺症が残存し、死亡率は4%程度です。死因として多いのは呼吸器障害・呼吸器感染・自律神経障害・心停止で、特に発症から30日以上経過後や回復期に多いとされます。

推奨

  • 発症4週以内で歩行不能な症例、歩行可能でも急速に進行する症例、嚥下困難や自律神経障害を有する症例には、免疫療法が推奨されます。
  • 血漿浄化療法と経静脈的免疫グロブリン(IVIg)療法は、同等の有効性が示されており、いずれも第一選択の治療として推奨されます。
  • どちらの治療法を選択するかは、患者個々の状態、併存疾患、有害事象のリスク、医療施設の状況などを総合的に判断して決定します。