肺ランゲルハンス細胞組織球症

概要・推奨

概要

  • 肺ランゲルハンス細胞組織球症(PLCH)は、組織球の一種であるランゲルハンス細胞の増殖を特徴とする疾患で、かつてはHistiocytosis-Xと呼ばれていました。
  • 成人におけるPLCHは喫煙との関連が強く推定されており、患者の90%以上が喫煙者です。
  • 発症年齢のピークは31-40歳台で、診断時の平均年齢は36歳という報告があります。
  • 男女比は3-4:1で男性に多くみられます。
  • 主な症状は咳嗽、息切れ、喀痰、胸痛などですが、気胸(約25%)、尿崩症(約15%)、骨病変(約10%)などを合併することもあります。
  • 全身性のランゲルハンス細胞組織球症と比較して、肺に限局したPLCHは予後が良好とされています。
  • 米国の報告では、PLCH患者の5年生存率は74%、中央生存期間は12.5年でした。
  • 病変の広がりによって、単一の臓器に病変が限局する単一臓器型と、複数の臓器に病変が及ぶ多臓器多発型に分類されます。

推奨

  • 診断は、肺の生検組織においてランゲルハンス細胞を証明することによって確定されます。
  • 気管支肺胞洗浄(BAL)液中のランゲルハンス細胞が総細胞数の5%以上を占める場合、診断的価値があるとされていますが、頻度は少ないです。
  • 成人のPLCHでは、治療の第一選択として禁煙が推奨されます。禁煙のみで病状が改善、あるいは寛解する場合があります。