橈骨遠位端骨折
概要・推奨
概要
- 橈骨遠位端骨折は、日常で診療する骨折の一つです。
- 特に骨粗鬆症を背景とする高齢者に多く発生しますが、若年者ではスポーツや交通事故などの高エネルギー外傷によっても発生します。
- 受傷機転は、転倒して手をつくことによるものが最多です。
- 骨折のタイプは、関節に骨折線が及ばない関節外骨折と、関節に骨折線が及ぶ関節内骨折に大別されます。
- 診断は主に単純X線撮影によって行われますが、関節内骨折の詳細な評価のためにはCT検査が有用です。
- 治療法には、ギプスなどによる保存療法と、プレートや鋼線、創外固定器などを用いた手術療法があります。医療の進歩により、手術療法ではプレートを使用することが主となっています。
- 治療法の選択は、骨折のタイプ、転位(ずれ)の程度、骨の不安定性、患者の年齢や活動性、合併する損傷などを総合的に判断して決定されます。
推奨
- 青壮年者および活動性の高い高齢者の不安定型関節外骨折に対しては、手術療法が保存療法よりも有用です。
- 転位のある関節内骨折に対しては、手術療法が保存療法よりも有用です。
- 青壮年者では、徒手整復後の関節外骨折の残存変形は、掌側傾斜が-10°未満、尺骨プラス変異が健側と比較し2mm以下の差異であれば許容されます。