トリアージ

概要・推奨

概要

  • 緊急度判定(トリアージ)とは、救急外来などにおいて、専門的な教育を受けたスタッフが、標準化された指標を用いて患者の症状を評価し、治療の優先度と安全に待つことができる時間を判断するプロセスです。
  • JTAS(Japan Triage and Acuity Scale)は、カナダのCTAS(Canadian Triage and Acuity Scale)を基に開発された、日本の実情に合わせた緊急度判定支援システムです。
  • JTASでは、患者の主たる症候、バイタルサインや疼痛の程度などの補足因子を用いて、緊急度を5段階のレベルに分類します。
  • レベル1(蘇生): 生命の危機が差し迫っており、直ちに積極的な治療が必要な状態です。
  • レベル2(緊急): 生命や四肢機能に潜在的なリスクがあり、迅速な治療介入が必要な状態です。けいれん後の意識障害、心原性が疑われる胸痛などが該当します。
  • レベル3(準緊急): 重篤化する可能性があり、強い不快感を伴うことがある状態です。バイタルサインが安定している中等度の腹痛や頭痛などが含まれます。
  • レベル4(低緊急): 患者の年齢や状態から、1〜2時間以内の治療や再評価が望ましい状態です。縫合が必要な切創などが該当します。
  • レベル5(非緊急): 急性期の症状であるが緊急性はなく、慢性期症状の一部である場合です。軽度の外傷や包帯交換の希望などが含まれます。
  • 緊急度判定は、緊急度の高い患者が優先的に治療を受けられるようにし、医療資源を効果的かつ効率的に配分することを目的としています。
  • JTASは主に院内での日常診療における緊急度判定を想定しており、災害時に多数の傷病者を対象に行うトリアージとは異なる概念です。

推奨

  • 救急外来などでは、客観性を保つためにJTASのような標準化された緊急度判定支援システムを用いることが推奨されます。
  • 緊急度判定を行う看護師(トリアージナース)は、JTASの正式なトレーニングコースを受講することが望ましいです。
  • 患者の来院後、速やかに(目標10〜15分以内)緊急度判定を開始することが推奨されます。