非痙攣性てんかん重積状態
概要・推奨
概要
- 明確な運動症状を伴わないてんかん重積状態は、非けいれん性てんかん重積状態(NCSE)と呼びます。
- NCSEはてんかん重積状態(SE)全体の25〜50%を占め、決して稀ではありません。
- 成人の原因不明の意識障害患者では、8〜9%がNCSEと診断されています。さらに、持続脳波モニタリングを実施すると16%にNCSEが検出されるという報告もあります。
- 小児のけいれん性てんかん重積状態後の26〜57%にNCSEが認められます。
- 集中治療室に入室した小児では3〜45%に、救急外来を受診した小児では8〜17%に、脳波上発作(ES)や脳波上てんかん重積状態(ESE)がみられます。
- NCSEの定義は確立していませんが、実臨床では脳波所見に加えて、臨床症状、放射線学的所見、各種検査結果、治療への反応性などを含めて総合的に判断される病態です。
- 小児のESやESEは、転帰と関連する独立した因子であることが示されています。
推奨
- NCSEを治療することで転帰が改善するかどうかを検証した無作為化比較試験は存在せず、直接的なエビデンスは限られています。
- しかし、てんかん重積状態そのものが転帰不良の独立した因子であること、発作持続時間が長いほど死亡率が高くなることが複数の研究で繰り返し示されています。
- 特に小児では、脳波上発作(ES)や脳波上てんかん重積状態(ESE)が神経学的後遺症や死亡と関連する独立した因子であり、最大発作負荷が20%(1時間あたり12分)を超えると後遺症のリスクが著しく増加します。