体部白癬
概要・推奨
概要
- 手背、足背、顔面を含め、生毛が生じている部分の白癬を体部白癬といいます。
- 通常、強い痒みを伴います。境界が明瞭な紅斑が環状に生じ、鱗屑を付けます。周辺に広がるにつれて中心部では炎症が改善する中心治癒傾向を示すことがあります。
- 原因菌として最も頻度が高いのはTrichophyton rubrumです。
- Trichophyton tonsuransは、患部との接触で感染し、毛包に侵入しやすく、毛包と一致した丘疹を伴うことがあります。
- 動物由来の好獣性菌(Microsporum canis、T. mentagrophytes、T. verrucosumなど)によるものは露出部に好発し、炎症が強い傾向があります。
- 診断にあたり、顔面の白癬やT. tonsurans感染症では境界が不明瞭な例があるため注意が必要です。また、好獣性菌によるものでは炎症が強い割には直接鏡検での菌量が少なく、他の皮膚疾患と誤診されやすいことがあります。
推奨
- 体部白癬の治療には、抗真菌薬による外用療法が強く推奨されます。
- 外用薬の塗布が十分に行えない症例や、再発を繰り返す難治例に対しては、抗真菌薬の内服療法が強く推奨されます。
- Trichophyton tonsuransによる体部白癬では、しばしば生毛への感染が認められるため、抗真菌薬の内服療法が有用であり、外用療法との併用が推奨されます。