伝染性単核球症
概要・推奨
概要
- 伝染性単核球症は、主にEpstein-Barrウイルス(EBV)の初感染によって引き起こされ、若年者や青年に最もよくみられる疾患です。
- サイトメガロウイルス(CMV)やヒト免疫不全ウイルス(HIV)の急性感染期においても、同様の臨床像を呈することがあります。
- EBVによる伝染性単核球症の潜伏期間は2週間から2か月と幅広く、感染源が特定できないことも多いです。
- 主な症状として、発熱、咽頭痛、倦怠感、リンパ節腫脹が挙げられます。リンパ節は圧痛を伴い硬く、後頸部から全身に腫脹が広がることがあります。
- 約半数の患者で咽頭炎や扁桃炎がみられ、軟口蓋に微小出血を認めることがあります。
- 半数以上の患者で脾腫がみられ、稀に外傷による脾破裂に注意が必要です。肝腫大は約20〜30%の患者で認められます。
- 末梢血検査では、異型リンパ球の出現が特徴的です。
- 通常、症状は2〜4週間で軽快しますが、リンパ節腫脹の消退には数週間を要することがあります。
- 重篤な合併症は稀ですが、肺炎、脳炎、心筋炎、溶血性貧血、血小板減少症などが報告されています。
推奨
- EBVが原因の伝染性単核球症の診断には、血清学的検査が有用です。
- 急性感染の診断には、ウイルスカプシド抗原(VCA)に対するIgM抗体(VCA-IgM)の測定が推奨されます。
- EBウイルス核抗原(EBNA)に対する抗体は、既往感染の指標となるため、急性感染の否定に役立ちます。