くる病

概要・推奨

概要

  • 体内のビタミンD蓄積状態の指標である血清25水酸化ビタミンD(25OHD)が低値の場合をビタミンD欠乏状態と呼びます。
  • ビタミンD欠乏状態に、特定の身体的、骨X線学的徴候を呈する場合をビタミンD欠乏症と呼びます。
  • ビタミンD欠乏症は、臨床症状によりビタミンD欠乏性くる病とビタミンD欠乏性低カルシウム血症に大別されます。
  • これら2つの病型は、ビタミンD欠乏という共通の基盤を有しており、合併することもあります。
  • この疾患は骨端線が閉鎖する前の小児期が対象ですが、低出生体重児に伴う未熟児くる病は対象外です。
  • 日本における頻度は、10000~15000人に1人程度と推定されています。
  • 成長が盛んな新生児期、乳児期、幼児期早期、思春期はビタミンDの必要量が多く、ビタミンD欠乏症に陥りやすい時期です。

推奨

  • ビタミンD欠乏性くる病やビタミンD欠乏性低カルシウム血症の診断において、単純X線像の撮影部位としては、手関節および膝関節が推奨されます。
  • 鑑別診断およびビタミンD充足状況の把握のために、尿中カルシウム(Ca)、リン(P)、クレアチニン(Cr)を測定することが望ましいです。
  • ビタミンD欠乏症のリスクが高い因子について問診することが推奨されます。リスク因子には、完全母乳栄養、母親のビタミンD欠乏、食事制限(アレルギー、偏食、菜食主義など)、慢性下痢、日光曝露不足、早産、胆汁うっ滞性疾患が含まれます。