百日咳
概要・推奨
概要
- 百日咳は、百日咳菌(Bordetella pertussis)によって引き起こされる急性の気道感染症です。
- 潜伏期間は通常5~10日(最大3週間程度)であり、感染経路は飛沫感染です。
- 初期はかぜ様の症状ですが、次第に特徴的な咳が出始めます。
- 典型的な臨床像は、顔を真っ赤にしてコンコンと激しく発作性に咳き込む「スタッカート」と、その後にヒューと音を立てて息を吸う「ウープ」を繰り返す発作(レプリーゼ)です。
- 嘔吐や、チアノーゼの有無を問わない無呼吸発作を伴うことがあります。
- ワクチン既接種者や成人では典型的な症状がみられず、長引く咳のみが症状であることも多いです。
- 乳児、特に新生児や乳児早期では重症化しやすく、肺炎や脳症を合併し、まれに致死的となることがあります。
- 基本再生産数(R0)が12~17と感染力が非常に高く、感染症法上の五類感染症(全数把握疾患)に定められています。
推奨
- 臨床的特徴から百日咳が疑われる場合、原則として検査診断を行うことが推奨されます。
- 検査方法には、菌の分離・同定、核酸増幅法(LAMP法、PCR法)、抗原検出、抗体検査があります。
- 検査確定例との接触歴がある場合は、検査所見がなくても臨床的特徴から届出対象となります。