予防接種総論
概要・推奨
概要
- 予防接種は、各種の病原体に対して免疫を付与あるいは増強するものであり、感染予防、発病予防、重症化予防、感染症のまん延予防を目的としています。
- 予防接種には、予防接種法に基づき実施される「定期接種」と、それ以外の「任意接種」があります。
- 定期接種は、集団予防に重点が置かれ接種に努める義務があるA類疾病と、個人予防に重点が置かれるB類疾病に分類されます。
- ワクチンは、生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイド、mRNAワクチンなどに大別されます。
- 接種前には予診を行い、接種の適否を判断します。明らかな発熱、重篤な急性疾患、ワクチン成分によるアナフィラキシーの既往歴がある場合は、接種不適当者となります。
- 基礎疾患を有する者や過去にけいれんの既往がある者などは接種要注意者とされ、接種の可否を慎重に判断します。
- 異なる種類の注射生ワクチンを接種する場合は27日以上の間隔をあける必要がありますが、不活化ワクチンや経口生ワクチンとの組み合わせでは接種間隔の規定はありません。
- 医師が必要と認めた場合、複数のワクチンを同じ日に異なる部位へ接種する「同時接種」が可能です。ただし、異なるワクチンを混合して接種することはできません。
- ワクチン接種後は、まれに起こるアナフィラキシーなどに備え、接種後30分程度は接種場所で様子を観察することが必要です。接種当日の入浴は可能ですが、激しい運動や飲酒は避けます。
推奨
- 医療関係者は、自身を感染症から守り、患者や他の医療関係者への感染源となることを防ぐため、ワクチンで予防可能な疾患に対して適切な予防接種を受けることが推奨されます。
- 患者の血液や体液に接触する可能性のあるすべての医療関係者は、B型肝炎ワクチンの接種が推奨されます。
- 麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、水痘に対して、1歳以上で2回の予防接種記録がない、または免疫が不十分な医療関係者には接種が推奨されます。