食道アカラシア
概要・推奨
概要
- 食道アカラシアは、下部食道括約部(LES)の弛緩不全と、食道体部の蠕動運動の障害を特徴とする原因不明の食道運動機能障害です。
- 主な症状には、嚥下困難、胸痛、食べた物の口腔内への逆流、体重減少、夜間咳嗽などが挙げられます。
- 診断のゴールドスタンダードは食道内圧検査であり、これによりLESの弛緩不全と食道体部の蠕動運動の消失を確認します。食道X線造影検査や上部消化管内視鏡検査も診断に有用です。
推奨
- 食道アカラシアの治療は、疾患を根治させるものではなく、下部食道括約部(LES)の圧を低下させて食道通過障害を改善し、症状を緩和することを目的とします。
- 治療法には、薬物治療、内視鏡的治療(バルーン拡張術、経口内視鏡的筋層切開術(POEM)、ボツリヌス毒素局注療法)、外科的治療(腹腔鏡下Heller筋層切開術)があります。
- 薬物治療(カルシウム拮抗薬、硝酸薬)は、効果が一時的であるため、軽症例や他の治療法の適応がない患者、または待機期間中の一時的な症状緩和を目的として推奨されます。カルシウム拮抗薬は保険適応外です。