WPW症候群
概要・推奨
概要
- WPW症候群は、心房と心室の間に副伝導路(ケント束)とよばれる、正常な刺激伝導路以外の興奮の通り道が存在する疾患です。
- 副伝導路の存在により、房室回帰性頻拍などの頻拍発作を生じることがあります。
- 心房細動を合併した場合、副伝導路を介して心室への伝導が非常に速くなり、心室細動という致死的な不整脈に移行して突然死をきたす危険性があります。
- 洞調律時の12誘導心電図では、特徴的なデルタ波と短いPR間隔を認めます。
- 心室から心房への一方通行の伝導しか持たない潜在性WPW症候群では、洞調律時の心電図は正常です。
- 根治的治療としてカテーテルアブレーションがあり、成功率は93~95%と高く、重篤な合併症の発生率は2~3%程度です。
推奨
- 動悸、めまい、失神などの症状を伴う頻拍発作がある場合には、カテーテルアブレーションが第一選択の治療法として推奨されます。
- 無症状であっても、心房細動時の最短RR間隔が250ms未満であるなど突然死のリスクが高いと判断される場合や、パイロットや職業運転手など頻拍発作が人命に関わる重大な事故につながる可能性がある職業の場合には、カテーテルアブレーションが考慮されます。
- 患者が希望する場合には、無症状であってもカテーテルアブレーションを考慮することがあります。