Restless legs syndrome(下肢静止不能症候群)
概要・推奨
概要
- Restless legs syndrome(RLS)は、むずむず脚症候群とも呼ばれ、主に夕方から夜間にかけて、安静時に下肢を動かさずにはいられない強い衝動と、それに伴う異常感覚を特徴とする感覚運動障害です。
- 異常感覚は「むずむずする」という表現が一般的ですが、ぴりぴりする感覚、かゆみ、痛みなどの強い不快感として現れるケースもあります。
- 症状は、歩いたり脚を動かしたりすることで一時的に改善します。
- RLSの診断は、特徴的な臨床症状に基づいて行われます。
- 主な病態として、脳内の鉄の利用障害と中枢ドパミン系の機能低下が考えられています。
- 睡眠中の周期性四肢運動(PLM)を約8割以上の患者で高頻度に合併します。
- 日本人の有病率は1-3%と報告されており、欧米(5.0-14.3%)に比べて低いとされています。
- やや女性に多く、加齢とともに有病率が増加する傾向があります。
- 家族歴を有することがあり、遺伝的背景が影響する可能性が示唆されています。
推奨
- 軽症または症状の出現頻度が低いRLS患者に対しては、補足的な手段として非薬物療法(運動療法、鍼療法)を行うことが提案されます。
- 日本人特発性RLS患者に対しては、血清フェリチン値を考慮した上で、鉄剤の投与が条件付きで推奨されます。
- 中等症以上のRLS患者の薬物治療には、ドパミンアゴニストの使用が推奨されます。ただし、augmentation(増強現象)の発現リスクがあるため、患者の背景に応じてα2δリガンド製剤の選択も検討すべきです。