卵巣癌(進行期):IIB~Ⅳ期
概要・推奨
概要
- 卵巣癌は初期には自覚症状に乏しく、診断時には進行していることが多く、III期・IV期が約半数を占めます。
- 進行卵巣癌の予後は不良であり、治療成績の向上が重要な課題です。
- 治療の基本は、手術療法と薬物療法を組み合わせた集学的治療です。
- 初回手術では、肉眼的に残存腫瘍がない状態(complete surgery)を目指した最大限の腫瘍減量手術(maximum debulking surgery)が原則となります。
- 初回手術で腫瘍の完全切除が困難と予測される場合には、術前化学療法(NAC)に続いて腫瘍減量手術(IDS)を行う治療法も選択肢となります。
- 薬物療法の中心は、タキサン製剤とプラチナ製剤の併用療法(TC療法など)です。
- 近年、分子標的治療薬である血管新生阻害薬(ベバシズマブなど)やPARP阻害薬が導入され、維持療法として用いられています。
推奨
- 術前にIIB期以上と考えられる患者さんに対しては、肉眼的に残存腫瘍がない状態を目指した最大限の腫瘍減量手術が推奨されます。
- 初回手術で腫瘍の完全切除が困難あるいは不可能と予測される進行卵巣癌に対しては、術前化学療法(NAC)とそれに続くインターバル腫瘍減量手術(IDS)が推奨されます。
- 初回手術で残存腫瘍が1cm以上となった進行例で、化学療法後の評価で完全切除が達成できると予測される場合は、IDSが提案されます。