帯状疱疹(感染症科)
概要・推奨
概要
- 過去に罹患した水痘(水疱瘡)の原因ウイルスである水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化によって起こる感染症です。
- 後根神経節を中心に炎症を起こし、皮膚に疱疹を作るとともに、極めて強い神経痛を生じます。
- 典型的には、片側の神経支配領域(デルマトーム)に沿って疱疹がみられますが、病初期には疼痛のみで疱疹がなかったり、デルマトームに沿わない播種性であったりする場合もあります。
- 50歳以降に多いですが、どの年齢でも発症する可能性があります。
- 細胞性免疫不全状態(悪性腫瘍、特にホジキン病、化学療法、HIV感染症)の患者では発症しやすく、重症化しやすい傾向があります。
- 水痘に比べると感染力はかなり低いですが、水痘ワクチン未接種者や未罹患者が接触した場合、10%以上の確率で感染するといわれています。
推奨
- 免疫機能が正常な患者には、抗ヘルペスウイルス薬の経口投与が推奨されます。バラシクロビル 1000mgを1日3回、7日間、またはファムシクロビル 500mgを1日3回、7〜10日間投与します。
- アシクロビル 800mgを1日5回(計4000mg/日)の経口投与も選択肢です。発症後24〜48時間以内に開始することで、疼痛の軽減と治癒の促進が得られます。投与期間は7〜10日間です。
- 免疫不全患者、1つ以上のデルマトームにまたがる症例、三叉神経が障害されている症例、全身に皮疹がみられる症例では、入院管理のうえでアシクロビルの静注療法が推奨されます。