眼球突出

概要・推奨

概要

  • 甲状腺眼症は、Basedow病やまれに橋本病といった自己免疫性甲状腺疾患に伴って見られる、眼窩組織の自己免疫性炎症性疾患です。
  • 多彩な症状を呈し、重症例では複視や視力障害をきたし、生活の質(QOL)が著しく損なわれることがあります。
  • 甲状腺機能亢進症を伴うことが多いですが、甲状腺機能が正常または低下していることもあります。
  • Basedow病患者の25~50%、慢性甲状腺炎(橋本病)患者の2%に合併すると報告されています。
  • 罹患率は米国の報告で、人口10万人あたり年間で女性16人、男性2.9人です。
  • 発症年齢は二峰性を示し、女性では40〜44歳と60〜64歳、男性では45〜49歳と65〜69歳にピークがあり、女性の方が5歳ほど若く発症する傾向があります。
  • 自然経過は、眼症が進行し悪化する「活動期」と、その後に炎症が沈静化し症状が固定する「非活動期」に分けられます。
  • 発症や増悪のリスク因子として、喫煙、甲状腺機能異常、131I内用療法などが挙げられます。
  • 主な症状として、原発性眼障害である上眼瞼後退や眼球突出、涙液分泌低下と、それに伴う続発性眼障害(眼瞼・結膜・角膜の異常、眼球運動障害、視神経障害など)があります。

推奨

  • 眼症の有無にかかわらず、全てのBasedow病患者に対して禁煙を推奨します。
  • 甲状腺機能異常は速やかに改善し、正常な機能を維持することを推奨します。
  • 甲状腺眼症が疑われる場合、専門の医療機関へ紹介することが推奨されます。