急性胆管炎

概要・推奨

概要

  • 急性胆管炎は、胆管内に急性炎症が発生した病態です。その発生には、胆管内での細菌の著明な増加と、細菌やエンドトキシンが血流に逆流するほどの胆管内圧の上昇という2つの因子が不可欠とされます。
  • 胆道内圧が上昇することにより、胆汁内の細菌やエンドトキシンが血流やリンパ流に移行し、敗血症などの重篤で致死的な感染症に進展しやすいという特徴があります。
  • 主な原因は、胆道閉塞による胆汁うっ滞と、それに伴う細菌感染です。胆道閉塞の原因としては、総胆管結石、良性・悪性の胆道狭窄、胆道吻合部の狭窄などが挙げられます。日台共同研究では、胆石が60.3%、悪性腫瘍が15.6%、胆道ステント閉塞が11.0%を占めると報告されています。
  • 重症度は、軽症 (Grade I)、中等症 (Grade II)、重症 (Grade III) に分類されます。重症例は臓器障害をきたし集中治療を要する病態、中等症例は臓器障害には至らないものの緊急または早期の胆道ドレナージを必要とする病態、軽症例は保存的治療が可能な病態と定義されます。
  • 2000年以降の報告における死亡率は2.7%から10%程度です。日台共同研究では、全体の死亡率は2.7%であり、重症度別では重症(Grade III)が5.1%、中等症(Grade II)が2.6%、軽症(Grade I)が1.2%でした。死因の多くは、非可逆性のショックによる多臓器不全です。

推奨

  • TG18/TG13急性胆管炎診断基準は、国際的な標準の診断基準として、急性胆管炎の診断に用いることが推奨されます。
  • 急性胆管炎の成因検索や胆道狭窄の証明には、超音波検査またはCTのいずれかを行うことが推奨されます。
  • MRI/MRCPは、急性胆管炎の成因診断や炎症の評価に有用であり、検査が推奨されます。