新生児呼吸窮迫群
概要・推奨
概要
- 新生児呼吸窮迫症候群(RDS)は、主に早産児にみられる進行性の呼吸障害です。
- 肺サーファクタントの産生不足または機能不全が主な原因です。サーファクタントは、肺胞の表面張力を低下させて肺胞の虚脱を防ぐ物質です。
- サーファクタントは在胎24週頃から産生が始まりますが、在胎34週までは産生量が不十分なことが多く、RDSを発症しやすくなります。
- 主な治療は、気管内にサーファクタント製剤を投与する補充療法と、経鼻的持続陽圧呼吸(NCPAP)や人工換気療法などの呼吸管理です。
- サーファクタント補充療法はRDSに対する標準的治療として確立しており、この治療法の登場により低出生体重児の救命率は著しく向上しました。
- 母体のステロイド投与が、症状発生予防には重要です。
推奨
- 呼吸窮迫症候群(RDS)のリスクが高い早産児(予防的投与)、またはRDSを発症した新生児(選択的投与)に対して、サーファクタントの気管内投与が推奨されます。
- サーファクタントの投与は、出生後すぐに予防的に行うか、できるだけ早期(生後30分以内)に投与を行うことが推奨されます。
- サーファクタント投与後に呼吸状態の改善が乏しい場合には、感染症、循環不全、空気漏出症候群、先天性心疾患などの他の疾患を鑑別したうえで、サーファクタントを追加投与することが推奨されます。