急性扁桃炎・慢性扁桃炎・扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍
概要・推奨
概要
- 急性扁桃炎・咽頭炎は、急性に発症した咽頭および扁桃の感染症として定義されます。
- 診療では、細菌感染とウイルス感染を鑑別することが重要です。原因の多くはウイルス性です。
- 抗菌薬治療の主な対象は、A群レンサ球菌(GAS)による細菌性炎症です。
- GASは、扁桃周囲膿瘍などの化膿性炎症を招き重症化することがあるため、最も重要な原因菌です。
- 診断は、臨床症状と咽頭所見、およびGAS迅速抗原検査や培養検査の結果を参考に行います。
- 咳、鼻漏、結膜炎、咽頭粘膜のアフタはウイルス性を疑う症状・所見です。
- 一側性の激しい咽頭痛や開口障害がある場合は、扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍を鑑別する必要があります。
- 若年成人で両側口蓋扁桃の厚い白苔と頸部リンパ節腫脹が著明な場合は、伝染性単核球症を鑑別します。
推奨
- 咽頭痛や発熱に対しては、全ての患者に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンなどの鎮痛解熱薬を対症的に用いることができます。
- 迅速抗原検査または培養検査でA群レンサ球菌(GAS)が検出されない場合、抗菌薬を投与しないことが推奨されます。
- 3歳未満の小児では、GASによる扁桃炎・咽頭炎に続発するリウマチ熱はまれなため、原則として抗菌薬の適応とはならず、迅速抗原検査も推奨されません。