口唇ヘルペス、ヘルペス性歯肉口内炎・咽頭炎
概要・推奨
概要
- 単純ヘルペスウイルス(HSV)による皮膚・粘膜感染症で、感染部位に紅斑、小水疱・小びらんの集簇を生じ、種々の程度の疼痛をともないます。
- 初感染後、HSVは神経節に潜伏感染し、発熱、紫外線曝露、ストレス、月経などが誘因となり、再活性化して再発病変を繰り返し生じます。
- 臨床病型としては、口唇ヘルペス、性器ヘルペスのほか、アトピー性皮膚炎などの基礎疾患を発生母地として病巣が広範囲に拡大するKaposi水痘様発疹症などがあります。
- HSVにはHSV-1とHSV-2の2種類の型があり、HSV-1は主に口唇や顔面などの上半身に、HSV-2は主に性器などの下半身に再発を繰り返します。
- 特徴的な臨床症状から診断は一般に容易ですが、鑑別を要する場合には、Tzanck試験によるウイルス性巨細胞の証明、蛍光抗体法や免疫クロマトグラフィによるHSV抗原の検出を行います。
推奨
- 原因ウイルスの活動を抑制するために、できるだけ早期に抗ヘルペスウイルス薬の全身投与を開始することが推奨されます。
- 内服薬による治療が基本となります。
- 免疫抑制療法や化学療法中、Kaposi水痘様発疹症、初感染で全身症状が強い場合、排尿障害を合併した性器ヘルペスなどの重症例では、入院の上、アシクロビル点滴静注を行うことが推奨されます。