鼻閉
概要・推奨
概要
- 鼻閉は、アレルギー性鼻炎や鼻副鼻腔炎における主要な症状の一つです。
- アレルギー性鼻炎における鼻閉は、主に鼻粘膜容積血管の弛緩によるうっ血と、血漿漏出による間質浮腫によって生じます。化学伝達物質であるヒスタミン、ロイコトリエン(LTs)、プロスタグランジンD₂(PGD₂)、トロンボキサンA₂(TXA₂)などが関与し、特にLTsの関与が大きいと考えられています。
- 鼻副鼻腔炎における鼻閉は、粘膜の腫脹、鼻茸、鼻漏によって鼻腔の通気性が低下して生じます。
- 鼻腔抵抗が0.4~0.9 Pa/cm³/sで口呼吸の併用が始まり、1.2 Pa/cm³/sになると完全に口呼吸になるとされています。
- アレルギー性鼻炎における鼻閉の重症度は口呼吸の時間で分類され、「1日中完全につまっている」状態が最重症とされます。
- 患者が訴える主観的な鼻閉感は、必ずしも客観的な鼻腔通気性とは一致しないことがあります。
- 小児では、アレルギー性鼻炎や鼻副鼻腔炎のほかに、咽頭扁桃肥大(アデノイド増殖症)も鼻閉の重要な原因となります。
推奨
- アレルギー性鼻炎の鼻閉に対して、抗ロイコトリエン薬および抗プロスタグランジンD₂・トロンボキサンA₂薬は、症状を有意に改善するため推奨されます。
- 鼻噴霧用ステロイド薬はアレルギー性鼻炎の3症状(くしゃみ、鼻漏、鼻閉)に効果があり、他の薬剤に抵抗する鼻閉にも有効であるため推奨されます。
- 点鼻用血管収縮薬は鼻閉を一時的に改善しますが、連用により薬物性鼻炎を引き起こす可能性があるため、使用は短期間にとどめるべきです。鼻閉が強い場合には、鼻噴霧用ステロイド薬と併用することが推奨されます。