Fallot四徴症

概要・推奨

概要

  • 心室中隔欠損(VSD)、肺動脈狭窄(PS)、右室肥大、大動脈騎乗の四徴候からなる、もっとも頻度が高いチアノーゼ型先天性心疾患です。
  • 心内修復術前は肺動脈狭窄の程度により幅広い臨床像を示しますが、不安定かつ進行性の低酸素血症を特徴とします。
  • 冠動脈起始異常を2~9%に、22q11.2欠失症候群を約15%に認めます。
  • 未修復の場合、適度な右室流出路狭窄があり肺動脈血管床の発達が良好であれば長期生存が可能で、70~80歳代まで生存した例も報告されています。
  • 未修復例では進行性のチアノーゼ、運動耐容能低下、不整脈、血栓塞栓、脳膿瘍などを合併することがあります。
  • 治療として、心室中隔欠損のパッチ閉鎖と右室流出路狭窄の解除による心内修復術を行います。
  • 心内修復術後の生命予後は良好ですが、肺動脈弁逆流などの遺残症がほぼ必発なため、術後も専門医による定期的な外来診療が必要です。

推奨

  • 有意な肺動脈弁閉鎖不全症(逆流率25%以上)において、右心不全症状がある例や運動耐容能が低下した例に対しては、外科的または経カテーテル的肺動脈弁置換術を行うことが推奨されます。
  • 無症状であっても、中等度以上の右室拡張(RVEDV index > 160 mL/m2またはRVESV index > 80 mL/m2)を認める例、右室機能不全を認める例、進行性で症状のある心房性または心室性不整脈がある例に対しては、外科的または経カテーテル的肺動脈弁置換術を考慮することが推奨されます。
  • 右室流出路狭窄において、右室収縮期圧が左室収縮期圧の70%を超えるか、右室流出路の圧較差が50~60 mmHg以上の例に対しては、外科手術もしくはカテーテル治療による狭窄解除を考慮することが推奨されます。