腎代替療法

概要・推奨

概要

  • 腎臓は、体内の水分量やミネラルの調整、老廃物の排泄、ホルモンの産生など、生命維持に重要な機能を持っています。
  • 腎臓の機能が著しく低下した状態を腎不全といい、進行すると体液貯留(浮腫、肺水腫)、電解質異常(高カリウム血症など)、尿毒症(吐き気、食欲不振、意識障害など)といった生命を脅かす症状が出現します。
  • 腎不全が進行し、薬物治療などで機能を補うことが困難になった場合に、腎臓の機能を代替する治療法(腎代替療法)が必要となります。
  • 腎代替療法には、血液透析、腹膜透析、腎移植の3種類があります。
  • 血液透析は、血液を体外のダイアライザーというフィルターに通すことで、老廃物や余分な水分を除去する方法です。
  • 腹膜透析は、自分のお腹の中にある腹膜を利用して、腹腔内に入れた透析液を交換することで血液を浄化する方法です。
  • 腎移植は、他者から提供された腎臓を移植することで、失われた腎臓のほぼすべての機能を取り戻すことを目指す治療法です。

推奨

  • 腎機能が低下し、eGFRが30 mL/min/1.73m²未満になった時点で、腎代替療法に関する情報提供を開始することが推奨されます。
  • 患者さんの価値観、ライフスタイル、社会的背景などを十分に考慮し、患者さんと医療者が共同で意思決定(シェアードデシジョンメイキング)を行うプロセスを通じて、最適な治療法を選択することが推奨されます。
  • 生命予後やQOLの観点からは腎移植が優れているとされますが、誰もが受けられるわけではありません。血液透析と腹膜透析の生命予後には大きな差はないとされています。