多胎妊娠

概要・推奨

概要

  • 多胎妊娠は、単胎妊娠と比較して早産、妊娠高血圧症候群、HELLP症候群、血栓塞栓症、胎児発育不全、産後の過多出血などの産科合併症のリスクが高いとされています。
  • 特に一絨毛膜双胎では、胎盤における血管吻合に起因する特有の合併症として、双胎間輸血症候群(TTTS)、一児発育不全(selective FGR)、twin anemia polycythemia sequence(TAPS)、無心体双胎などを発症する可能性があります。
  • これらのリスクを適切に管理し、予後を改善するためには、妊娠初期の超音波検査による正確な膜性診断(絨毛膜と羊膜の数の診断)が極めて重要です。

推奨

  • 膜性診断は、妊娠14週までに超音波検査で行うことが勧められます。絨毛膜数は胎嚢の数、羊膜数は胎児を囲う羊膜の数で診断します。診断が困難な場合は、臨床的には一絨毛膜双胎として取り扱います。
  • 一絨毛膜双胎は、ハイリスク新生児の管理が可能な施設、またはこうした施設と緊密に連携しながら管理することが勧められます。
  • 双胎間輸血症候群(TTTS)や一児発育不全(selective FGR)などの合併症を念頭に、妊娠16週以降は少なくとも2週間ごとに超音波検査を行い、羊水量の不均衡や胎児発育に注意することが勧められます。