急性散在性脳脊髄炎(ADEM)

概要・推奨

概要

  • 急性散在性脳脊髄炎(Acute Disseminated Encephalomyelitis: ADEM)は急性単相性の経過で中枢神経系に炎症・脱髄が散在性に出現する炎症性脱髄疾患です。特定の疾患というよりも症候群と考えられています。。
  • 小児例を中心に多くの症例で先行する感染症やワクチン接種が認められ、それらを契機とした自己免疫反応が病態に関わっていると考えられています。
  • 主に小児から若年成人で発症し、脳や脊髄、視神経に同時多発的な脱髄性病変を認めます。
  • 稀に再発してさまざまな症状が出現することもあり、多発性硬化症(MS)や抗 MOG 抗体関連疾患(MOGAD)との鑑別が問題となります。

推奨

  • 急性増悪期(初発を含む)の治療では、ステロイドパルス治療が第一選択として推奨されます。
  • ステロイドパルス治療で症状の改善が乏しい場合は、血漿浄化療法(PP)や免疫グロブリン大量静注療法(IVIg)の実施が推奨されます。
  • 急性増悪期にはステロイドパルス治療に引き続いて、経口ステロイドによる後療法が推奨されます。後療法の漸減・中止期間は4〜6週が提案されています。