意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)

概要・推奨

概要

  • 意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)は、ほとんどの多発性骨髄腫に先行する前癌病態です。
  • M蛋白の種類により、非IgM型MGUS、IgM型MGUS、軽鎖型MGUSに分類されます。
  • 非IgM型MGUSは、IgM以外のM蛋白血症を認め、血清M蛋白量が3 g/dL未満、骨髄のクローナルな形質細胞割合が10%未満で、形質細胞腫瘍に関連する臓器障害やアミロイドーシスを伴いません。年に約1%の頻度で多発性骨髄腫や関連疾患に進行します。
  • IgM型MGUSは、IgM型のM蛋白血症を認め、血清IgMが3 g/dL未満、骨髄のクローナルなリンパ形質細胞割合が10%未満で、リンパ増殖性疾患に伴う症状や臓器障害がありません。年に1.5%の頻度でリンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)/ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)やアミロイドーシスに進展します。ごく稀にIgM型多発性骨髄腫に進展することがあります。
  • 軽鎖型MGUSは、血清遊離軽鎖(FLC)のκ/λ比が異常(0.26未満または1.65より高値)ですが、免疫固定法でモノクローナルな重鎖は認めません。骨髄のクローナルな形質細胞割合が10%未満で、尿中M蛋白量が500 mg/24時間未満であり、形質細胞腫瘍に関連する臓器障害やアミロイドーシスは伴いません。年に0.3%の頻度で軽鎖型多発性骨髄腫などに進行します。

推奨

  • MGUSは無治療で経過観察を行うことが原則として推奨されます。
  • ビスホスホネート製剤やデノスマブの予防的投与は推奨されません。
  • 非IgM型MGUSから多発性骨髄腫への進展リスク因子として、血清M蛋白量1.5 g/dL以上、血清遊離軽鎖(FLC)比の異常・IgG型以外であることが挙げられます。