口腔悪性腫瘍
概要・推奨
概要
- 口腔がんは顎口腔領域に発生する悪性腫瘍の総称です。病理組織学的には90%以上が扁平上皮癌です。
- 国際的には、頬粘膜、上歯肉、下歯肉、硬口蓋、舌、口腔底に発生したがんが口腔癌と定義されます。
- 日本における口腔癌の罹患数は増加傾向にあり、2005年には約6,900人と推定されています。これは全がんの約1%に相当します。
- 年齢調整による男女比は3:2と男性に多く、60歳代に最も多くみられます。
- 日本における口腔癌の好発部位は舌で、全体の約60.0%を占めます。
- 主な危険因子として、喫煙と飲酒が挙げられます。これらは相乗的に作用すると考えられています。その他、傾斜歯や不適合義歯などによる慢性の機械的刺激やウイルス感染(特にHPV)なども関与するとされています。
- 口腔癌検診では、口腔癌だけでなく、白板症や紅板症などの前癌病変や前癌状態を早期に診断し治療することが重要です。
- 口腔癌患者には重複がんが発生することがあり、その60〜70%は上部消化管または肺に認められます。
推奨
- 腫瘍の進行度の判定には、UICCのTNM分類や口腔癌取扱い規約が一般的に採用されています。
- 頸部リンパ節転移の診断において、触診は有用な診査法であり、第一に行うべきです。
- 舌癌の原発巣の評価には、MRIが優先され、MRIが使用できない場合にはCTが使用されます。腫瘍の厚さや深さの評価には、MRあるいは口腔内走査の超音波検査が勧められます。