精巣捻転

概要・推奨

概要

  • 精巣捻転症は、主に乳児と思春期の男子に発生する急性の疾患です。
  • 迅速な診断と治療が行われないと、精巣が壊死に陥り機能を喪失する可能性があるため、泌尿器科救急疾患の中でも特に緊急性の高い疾患です。
  • 発症頻度は報告により差がありますが、米国の調査では1〜25歳における発症頻度は10万人あたり4.5人と推計されています。
  • 乳児と思春期に好発し、特に12〜14歳に発症のピークがあります。
  • 夜間睡眠中や早朝起床時に発症することが多く、左側の精巣が右側より約2〜3倍多く発症すると報告されています。
  • 主な症状は、急激で激しい陰嚢痛ですが、下腹部痛や鼠径部痛を主訴とすることもあります。悪心・嘔吐を伴うこともあります。
  • 特徴的な身体所見として、患側精巣の挙上や横位、精巣挙筋反射の消失が挙げられます。
  • 発症後6〜12時間以内に捻転を解除すれば高い確率で精巣を温存できますが、時間が経過するほど精巣温存は困難になります。

推奨

  • 急性陰嚢症を診察する際には、問診、身体所見から精巣捻転症を常に念頭に置くことが推奨されます。
  • 下腹部痛や鼠径部痛を主訴とする思春期前後の男子では、陰嚢症状の訴えがなくても陰嚢の診察を行うことが推奨されます。
  • 身体所見で精巣捻転症を確診できない場合には、カラードプラ超音波検査を施行することが推奨されます。